詩誌「て、わた し」の読者の皆様、長らくご無沙汰しております。
2019年11月に第7号を刊行していらい、新しい号を発行していなかった「て、わた し」ですが、この度正式に休刊いたします。次号の刊行予定は現時点ありません。
今後の販売につきましては、ただいま在庫の確認も兼ねてお取り扱い書店様とご連絡させていただいております。
お取り扱いいただける書店様については改めてご報告させていただければと思います。
休刊の要因は完全に私事にて新型コロナの発生で一度発行のペースを落としたあとで自分自身に新刊を発行するための力が戻らなかったこと。そしてその後3年を過ぎ、てわたしブックスとしての活動を改めて見直すことにしたことです。
2020年2月時点で第8号の編集を始めており、原稿もほぼ集め終わっておりました。原稿を預けてくださった皆様は音沙汰のない私のことを許してくださっていましたが、この度改めてご連絡いたしました。当然ながら音信を許していただけていない方がいらっしゃいます。
皆さんから頂いた原稿が素晴らしかったため、私自身がだれかしらに心を開いてこのことを相談して叱咤をいただいていたら第8号を刊行できていたのではないかという思いもあります。
同時に#BlackLivesMatterなどの同時期に発生した運動に対して、私自身は何一つ動くことができず、「て、わた し」に寄せてくださった作品に対し日々申し訳なく感じておりました。
今回、自分の中では一度区切りをつける時期にたどりついてしまったため、この度、正式に休刊のご連絡とさせていただきました。
今後について。
先に記載したとおり、冊子の取り扱いについてはただいまお取り扱いしてくださっている書店にご連絡させていただいております。今後もお取り扱いくださる書店につきましてはあらためてご連絡いたします。
またてわたしブックスとしての活動として詩誌「て、わた し」はお休みしますが、その他、たとえば勉強会などのイベントや文学フリマで配っているフリーペーパー「てさぐり」の作成は不定期に続けたく考えております。
て、わた しをはじめて以来、どの言語でも詩歌はいつも新しく書かれていること。この国でも私の知らない言葉の詩歌の研究が行われていること。私自身が知っているのが詩歌のほんの一部でしかないということを日々感じております。
昔も今も、自分の好きになった詩歌、自分にとって必要な詩歌を一つでも伝えたいという私自身の業はかわることはありません。その中で皆様とお会いする機会もあると思うし、正しい行いや過った行いをした際にあるべき評価が下るのだと考えております。
今後ともよろしくおねがいします。
最後とはなりますが、「て、わた し」を手に取ってくださった皆様、お取り扱いくださった書店様。執筆してくださった皆様。詩歌にイラストを寄せてくださった中根ゆたか様、小林大悟様、川崎継子様。今でも新しく見える装丁をつくり、扉の詩を叩き直してくださった浩子様に厚く御礼申し上げるとともに、ご健康をお祈りしております。